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ニュースで見た“古古古米”。家庭の食卓から考えた日本の課題

先日、Yahoo!ニュースでこんな記事を目にしました。

政府が、2021年産の“古古古米”を市場に放出するという話題です。

記事によると、小泉農水大臣が試食会を開いて「どれを食べてもおいしい」とコメントしていたそう。

一方で、SNSでは「そんな古いお米、本当に大丈夫?」「まずそう」といった声もちらほら。

実際に食べたわけでもないのに、「古い=悪い」という印象が先に立ってしまう。

その反応に、ちょっともやもやしました。

我が家も食べた「古古古米」

実は、うちでも3年以上前の備蓄米を食べたことがあります。

共働き家庭のわが家は、いざというときのために非常食をストックしています。

ある日、ストック棚を整理していたら、賞味期限ギリギリのレトルトカレーと、「令和2年産」の真空パック米が出てきました。

「これ、もう無理かな…?」

妻は心配そう。でも僕は、

「ちょっと炊いてみようか。見た目もニオイも問題なさそうだし」

と試してみることに。

炊き上がったごはんは、たしかに少しパサつきはありました。

でも、カレーをかけて食べたら、子どもたちは「おいしい!」とモリモリ完食。

「全然気にならないじゃん」と、むしろ拍子抜けするくらい。

それだけに、ニュースで「古古古米=売れ残り」「まずそう」という反応が多かったことに、ちょっと考えさせられました。

「食べられるのに捨てられる」現実

今回のニュースでは、政府備蓄米のうち、2021年産の30万トンを市場に放出するとのこと。

これは本来、食糧危機や災害に備えるための備蓄ですが、一定年数を経過すると新しいものと入れ替える必要があるそうです。

そして入れ替え後の古いお米は、一部は売られますが、大量に廃棄されてきた実態もあるとか。

つまり、「まだ食べられるのに、廃棄されているお米」が、たくさんあるということ。

ニュースを見ながら、僕は心の中でつぶやきました。

**「本当にもったいないな」**って。

子どもたちに伝えたいこと

その夜、小4の息子にこんな話をしました。

「ねえ、今日ニュースで見たんだけど、3年前のお米を“売り物にならない”って言って、たくさん捨ててるらしいんだよ」

すると、彼はすぐにこう返しました。

「えー!だって、うちのごはん、3年前のやつでも食べられたじゃん!」

…うん。そうなんだよ。

大人の事情とか、安全性とか、ルールはわかる。

でも、“食べ物”としての命を、数字だけで判断してしまっていいのか?

子どもに「もったいないことをしてるね」と言われて、ハッとさせられました。

家庭から始める「食」の見直し

もちろん、政府備蓄の入れ替えには意味があります。

品質や安全性を守るための基準があるのは、ちゃんと理解しているつもりです。

でも、僕たち家庭でできるのは、もっとシンプルなこと。

  • 賞味期限を“目安”として見て、捨てる前に一度確かめてみる
  • 備蓄を定期的に回して、無駄なく使いきる
  • 子どもに「食べ物を大切にする」姿を見せる
  • たとえお米が少し古くても、美味しく食べる工夫をしてみる

そういうひとつひとつの積み重ねが、「まだ食べられるのに捨てる」という社会の流れを、少しずつ変えていけるかもしれません。

「いただきます」に込められた願い

僕は最近、「いただきます」という言葉が、どれだけ重い言葉かを実感しています。

命をいただくという意味だけじゃない。

食べ物に感謝し、大切に、無駄にしないという決意の言葉でもあると感じています。

だからこそ、古古古米のニュースをきっかけに、家庭の食卓から「食べ物の価値」や「もったいない」という感覚を見直していきたい。

これからの日本が、“豊かだけど、無駄が多い”ではなく、

**“小さなものも大切にできる社会”**であってほしいと、心から思います。

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